COLUMN

2015/12/17

年の瀬、冬の一日

年の瀬、冬の一日の写真

年の瀬も押し迫ってくると、

お正月までに綺麗にしたいというお客さんのお庭に

一軒でも多くお伺いしようと

庭師さんたちは大忙しです。

 

 

そんな寒い冬の一日

 

大きな松

 

大きな松、一番上を手入れするときは

2回の部屋も見下ろすくらいの高さです。

 

 

独立してすぐの頃からお世話させてもらっているので

かれこれ10年くらいは付き合いのある松です

もちろん、僕よりだいぶ先輩の木ですね

ここのお家のお嫁さんが(僕の母と近い年の頃の方です)が

お嫁に来た時におばあさんの実家から引っ越してきた松らしく

それから40年近く、そのころにはもう背の高さは今くらいあったそうですので

古稀か、傘寿か、いやいや100歳ではきかない歳の松かもしれませんね。

 

 

 

まだまだ若造のひよっこの庭師は

朝からこの先輩に登りせっせとお手入れ

 

上から順番にくるくる回りながら、パチパチ、チョッキン。

 

「おっ!マツカレハ」

 

まつけむし

わかりますか?

 

わかりにくいですよね。

幹や枝によく似た色や模様の体なんです

 

 

まつけむし2

 

コモ巻をして捉えられてしまう虫の代表選手です。

こもまき  ←チェックしてくださいね。

 

やっぱり木の上に結構いるんですよね。

 

 

毛虫とたわむれ、写真を撮り。

 

 

また、木に登り

 

一日中、

 

・・・・時々歌を歌ったり

 

 

日がな一日、

 

 

・・・・時々、木の上で背伸びをしたり

 

 

朝から日が暮れるまで

 

 

 

一本の木の周りをグルグル、ぐるぐる。

 

 

 

・・・・・・・・。

 

 

 

 

 

でも、剪定し終われず・・・・・。

 

 

考えてみたら、つくづく

不思議な商売ですね。

 

 

この松にしてみたら

 

「人間て変な生き物だな・・・・、他にやることあるだろ。・・・・・ヒマか?」

 

 

って思ってるんじゃないでしょうか。

 

 

結局、毎年一日半以上はこの木にかかってしまいます。

 

 

 

 

でも、仕上がればやっぱり気持ちいい

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

 

やっぱり、なかなか素敵な良い仕事ですよ

うん、

 

 

 

そんな年の瀬の、庭師の一日。

 

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

 

 

 

 

 

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

手はカサカサ、松やにで真っ黒、葉っぱがささって真っ赤っか。

 

でも、やっぱり良い仕事。

青木作庭舎