少し前に幡豆石のお話を書きましたが、
今年の年明けから作らせていただいたお庭にも
幡豆石を使いました。
今回は裏込めはコンクリートで行い、
少しキチッとした石積みを意識してみました。
スウェーデンハウスのお家に似合うようにと意識して
明るい植栽と柔らかな曲線を作る芝生との組み合わせ
今回のお庭は碧南市でしたが、実は青木作庭舎で修行をしていた
S君、橋を渡った半田市で独立しているということで
手伝いに来てくれました。
植栽工事と玄関前のアプローチの気良石の石張りを手伝ってもらいました。
半田と東郷町は遠いですし、結構仕事も順調で忙しそうなので
独立してから一緒に仕事をすることもなかなか無かったのですが、
去年の今頃、イケア長久手店さんの幡豆石の石張りを
手伝ってもらって以来の一緒の仕事です。
植栽を手伝ってもらったその日の夕方。
先に積んであった幡豆石の石積みを見ながら何気ない会話の中。
「ここの部分はどんな事を考えて積んでるんですか?」
「ここはこの順番で積んできたときにここに小さな石が入るだろ?
だから次の上に積む石がこう乗っかってこう安定が良いように…。」
(・・・うん?)
「ああ、やっぱり。こう積み上がる時はここの高さを合わせておくと
次が楽ですよね」
(・・・あれあれ?・・・・そうだけど、、)
「水糸を貼る時って水平に貼るのって結構重要ですよね」
「そう、水平の基準を作っておかないと次に積むときに苦労するんだよ」
「そこなんですよー!」
(あれ?もしかして??)
なんだか石積みについて話す内容が、内容が。
なんだか分かっている感じ?
S君、剪定作業は入った頃から飲み込みが良くて
割と器用にこなしていたのですが、工事はなかなか苦手で
石積みも、「石を丈夫に積んでいく」ことと
「石を上に乗せていく」ことの違いがなかなか分からなかったんです。
何度、壊してやり直しをやらせたか・・・。
僕も怖い顔して、自分で積んだ方が早いよなぁなんて思いながらも。
まだまだ工事に不安があるなぁ、なんて思いながらも独立。
それからはや6年。
少しづつながらも自分の現場で研鑽を積みながら、
本質の部分で理解してきているんだなぁ。
こんな話しができるようになったんだなぁ、と
嬉しくて、妙に、こそばゆいくらいに嬉しくて。
ついつい石積みの前で石積み談義。
ああでもない、こうでもないと、話し込んでしまいました。
彼にとって楽しいだけじゃなかった5年の修行時代だったと思います。
辛かったり、悔しかったこともたくさんあっただろうし。
でも、いつかこの時間があったからこそ、って
思ってくれる日が来れば。
なんて自分で言い訳じみた事を思いながら自問自答することもあった
僕の5年間でもありました。
この時間があったからこそ、って思ったのは
僕の方でした。
うん??
思ったのは僕の方で、
S君がどう思っているかは別のおはなし???
なんか勝手に良い話にしようとしてた?
いやいや、
うん??
自分の現場で試行錯誤したからであって、
うちで仕事してた事と関係、、、、、ある??
いやいや。
うん?
いや、、、
自問自答は、、続きます。
ま、とにかく手伝いに来てくれてありがとう。