COLUMN

2018/06/28

あった、あった!とっくりあった

あった、あった!とっくりあったの写真

5月の終わりごろから6月に入るとお庭づくりも一旦ストップして

松の緑摘み、サツキ刈りなど春の剪定作業に入ります。

 

 

先日、キンモクセイの生垣を刈っていた時・・・・。

 

 

 

ありました。

この季節特有の

 

 

 

コガタスズメバチ

 

スズメバチの巣です。

きれいですよね

 

 

何が「特有」かって?

 

この形です。

 

 

徳利をさかさまにしたような形

 

皆さんよく見かける(かどうかは分かりませんが)のは

普通のボール型の巣だと思うのです

 

 

実はこの形、最初に女王蜂が作り始める時の巣の形なんです

可愛らしい形ですよね

通常の巣とは違い何層にも重なっていないので

マーブル模様が特にきれいです

 

 

スズメバチの巣

 

 

おそらく何かしらの天敵から幼虫たちを守るためか、

巣内の温度を外気に影響されずに一定にするために

このような形になっているのではと思うのです。

 

子どもが順調に育ってきて、生まれた働き蜂が巣作りを始めると

この徳利の口も無くなって、普通の巣の形になるそうです

 

つまりこの時期にしか見られない巣の形、

レアアイテムって感じですかね

 

 

 

この時期の女王蜂は大忙し

自分で巣を作り、子供を産んで、エサをとってきて、子育てもするんです。

子どもが育ってくると巣の材料の泥や土、樹液などをとってくるもの

エサをとってくるもの、子供の世話をするものと役割分担が進んで

女王蜂は子供を産む役割に徹するようになるわけです。

 

 

 

生態系の上位に位置するスズメバチと言えども、

この女王蜂がすべての役割をこなす子育て初期はとても不安定な時期で

女王蜂が外に出た時にツバメにでも食べられた日にはもうおわり

 

 

・・・まあ、僕もその初期の不安定な時期に巣を撤去する天敵ですが

 

 

 

それに今回巣を撤去してみて分かったのですが、

巣の厚みがすごく薄い!!

 

触るとすぐにポロっと崩れちゃうんです

とりあえず環境が整うまでの仮設感が・・・・。

 

急ごしらえで、雨風しのいで

巣を大きくするための準備を整える

 

まずはオープニングスタッフの準備が最優先ってことでしょうか

 

今回お客様のお庭ですし、道路沿いということもあり

やむなく撤去したわけですが、中にはすでにオープニングスタッフがおりました

その数、4匹

 

まさに創業初期を支える頼れるオープニングスタッフ

ドラマで社長のデスクの上とか引き出しの中にそっとしまってある

セピア色になった写真に写っているあのメンバーです

 

このオープニングスタッフ

僕の勝手な印象かもしれないですが、心なしか小さい気がしました

 

 

小さいコガタスズメバチ

 

この巣は「コガタスズメバチ」という日本にいるスズメバチのなかでも

体が小さい種類なのですが、それにしても出てきたオープニング、、、

しつこいですね、「働きバチ」は真夏に見るそれより一回り小さい気がしました。

 

やはり、急ごしらえのためか、まずは数を増やすことを優先するのか

はたまた僕の見誤りなだけか

 

 

貴重なものを見ることができました

この巣は今回僕が撤去してしまいましたが

同じように初期に無くなっていく巣もきっとたくさんあることでしょう

 

そんな無くなっていった他の群のためにも

トーナメントで敗れていった対戦相手がライバルに

 

「俺たちの分までがんばれよ!」

 

っていうみたいに、他の群が大きくなっていくのを願う僕でした

 

うん?違うか??

願うのは倒された方だから・・・・・

 

僕はスズメバチの分まで生きなくてはいけないのか?

 

 

でも、僕がお客様のお庭で危険な場所に巣を作っているのを見かけたら

僕が剪定する時刺されるような場所に巣を作っていたら

 

可哀想ですが、やっぱり撤去します。全力で

 

お仕事ですから

 

 

それも街という生態系に生きる物の自然です。

 

 

一昨日も、アシナガバチに刺されました。

 

 

これもまたお仕事

 

 

一期一会に感謝

 

 

 

・・・・・できる訳ない!!!

イタイ!!チックショー!!

 

青木作庭舎