Mさんのお宅はお庭のリフォームのご依頼でした。

自然の雑木林のようなお庭をご希望の奥様は最初にお庭を作った時に、思いをと夢を込めて色々植えられたようで、レンガの道も歩けないほど木の茂った庭で、少しとりとめのない感じでした。

そこで今ある木を移動して、一本一本の木があるべく姿を想像して「この大きい木があるからその木から逃げるように伸びる木がこれで、足元でひっそり生きている木がここに有って・・・・」など、物語を感じるようにメリハリをつけて。単調だったレンガの小道を思い切ったカーブを描くように変えて、木々の間をぬうように歩く道に。美濃石の小道を加えて庭全体を歩いて回れるように。そしてその庭の一番奥、その視線の先にはご主人が手作りされたというなんとも雰囲気のある素敵な物置を置いて、視線を奥に誘導して奥行きのある庭にしてみました。

とっても中の良いご家族のようで、娘さんと奥様の「みてー、こんな風になったんだ。いいねー」なんて会話を聞きながらのお仕事でやる気倍増！の現場になりました。

お伺いするたびに「この間こんな鳥が来てね」とか「こんな虫がいたんです」なんて、庭の中で植物を、生き物を目いっぱい楽しんでいるご様子に嬉しくもあり、うらやましくもある、そんなお庭になりました。きっとこれからも愛されて、どんどん素敵な庭になることでしょうね